セルロースファイバーの厚みや隙間のない施工が生み出すメリットとは

セルロースファイバーの厚みや隙間のない施工が生み出すメリット

 

住宅を建てるときには、デザインや間取りに多くの人がこだわります。このような要素も住宅にはもちろん大切ですが、快適な住環境を整えるために見逃せないポイントが断熱です。住宅の断熱性能を高めるには優れた断熱材を選ぶことが大切です。この記事では、断熱材の中でも高い性能を誇るセルロースファイバーについて解説します。

住宅の断熱性は熱抵抗値(R値)で計算する

住宅の断熱性がどれほど優れているかは熱抵抗値(R値)という数値で計算できます。熱抵抗値が大きいほど住宅の断熱性が優れていることを示します。

 

熱抵抗値の計算方法

熱抵抗値を算出する式は以下の通りです。

熱抵抗値(R値)=材料の厚さ÷材料の熱伝導率

この式から明らかなように、材料の厚さが厚いほど住宅の断熱性は高くなります。また、材料の熱伝導率は数値が小さいほど断熱性が高くなりますので、熱抵抗値とは反対になることに注意が必要です。たとえば、材料の厚さが1mで熱伝導率がそれぞれ0.1と0.2の材料があるとします。この場合、熱伝導率が0.1の材料の熱抵抗値は、1÷0.1=10となります。一方、熱伝導率が0.2の材料の熱抵抗値は、1÷0.2=5です。このように同じ材料の厚みでも、熱伝導率が低いほど熱抵抗値が高くなり、断熱性が高いといえます。

 

各断熱材の熱伝導率とは

熱伝導率は、断熱材ごとに数値がある程度決まっています。たとえば、日本の住宅でよく使われている断熱材にグラスウールがあります。建築中の壁の内側に、布団のように敷き詰められて使われるのがグラスウールです。グラスウールの熱伝導率は、10kgで0.05(W/m・K)です。また、ポリスチレンフォームと呼ばれる発泡スチロールのような断熱材は、熱伝導率が0.022(W/m・K)と低く、湿気に強い性質を持っているため床などによく利用されます。

これに対してセルロースファイバーの熱伝導率は0.038(W/m・K)です。グラスウールよりも熱伝導率は低いのですが、ポリスチレンフォームよりも高い数値です。熱伝導率だけを比較すると、ポリスチレンフォームのほうがセルロースファイバーより優れた断熱性を示しています。次に、熱抵抗値の式にある、もう一つの要素である材料の厚さについて解説します。

 

材料の厚みも断熱に重要

住宅の断熱には、熱伝導率の低さも大切ですが、断熱材自体の厚みが薄いと断熱性が高いとはいえません。熱抵抗値の式からも明らかなように、材料の厚さも、熱抵抗値を高めるための大切な要素だからです。どのような住宅を建築するかにも左右されてしまいますが、断熱材はできるだけ厚く施工するのがポイントです。

熱伝導率が各断熱材で決まっているので、熱伝導率が低い、つまり断熱性が優れている材料ほど材料は薄くて済みます。つまり上記のグラスウール・ポリスチレンフォーム・そしてセルロースファイバーを比較すると、グラスウールが一番、熱伝導率が高いので、厚みが必要です。

一方、ポリスチレンフォームは熱伝導率が一番低いので薄くても十分な断熱が期待できます。このように比較すると、熱抵抗値の点からはポリスチレンフォームが最も薄く施工でき、かつ断熱性が高いので最も優れた材料です。しかし、住宅の断熱性を決める要素にはもう一つ大切な要素があります。それは断熱材の隙間を作らないことです。

 

セルロースファイバーで隙間のない断熱性の高い住宅を実現

住宅の断熱性を決める要素は、断熱材の厚みと熱伝導率、断熱材を隙間なく施工することです。セルロースファイバーは、3つの要素をすべて満たす断熱材です。

 

断熱材に隙間があると住宅の断熱性は下がる

断熱材に隙間があると住宅の断熱性は下がる

 

住宅の断熱性は熱抵抗値で計算できますが、熱抵抗値で期待されたほど実際の断熱性が確保されないこともあります。このようなことが起こるのは断熱材に隙間があるからです。どんなに優れた断熱材を使用しても、その断熱材に隙間があればそこから熱が出て行ってしまいます。

熱抵抗値の点からはポリスチレンフォームが最も優れた断熱材でした。しかし、ポリスチレンフォームは板状の硬い素材なので、配管などがある場所に施工すると隙間ができてしまいます。この隙間によって期待されたほどの断熱性が保てなくなってしまうのです。

セルロースファイバーは隙間のない施工が可能

一方、セルロースファイバーは隙間なく施工が可能です。セルロースファイバーは新聞紙を原料に作られており、ふわふわとしたほこりのような形をしています。この特徴により、壁の隅々まで行き渡らせることが可能なので、他の断熱材のように隙間ができることなく施工でき、厚みも持たせられます。つまり、セルロースファイバーは熱抵抗値で計算した理論通りの断熱性を実現できるのです。

 

まとめ

住宅の断熱性は、熱抵抗値で計算が可能です。熱抵抗値を使うことで、種類の違う断熱材の断熱性を比較できます。各断熱材の熱伝導率はある程度決まった数値になっており、熱伝導率の数値が低いほど断熱性が高まります。また、材料の厚みが厚いほど熱抵抗値が高くなるので断熱材の厚みも大切です。

セルロースファイバーは、新聞紙を原料とした断熱材です。熱抵抗値ではグラスウールよりも断熱性が高く、ポリスチレンフォームよりも低くなります。しかし、ポリスチレンフォームなどの硬い材料は施工の際に隙間ができてしまうことも多く、実際の断熱性は理論通りにならないこともあります。セルロースファイバーはふわふわとした断熱材で、厚みも出しつつ隙間なく施工できるので、実際の断熱性も高いことがメリットです。

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