断熱材は、壁や天井に設置することで、室内の温度を外気から守ってくれます。目的にあった断熱材を選ぶことは、よりよい居住環境に繋がるため、慎重に選ぶ必要があります。しかし、断熱材にはさまざまな種類があるため、何を選べばいいのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、主な断熱材の一つである、スーパージェットファイバーについてご紹介していきます。スーパージェットファイバーの基本的な情報から、メリットやデメリットまで解説していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
スーパージェットファイバーとは？
スーパージェットファイバーは、断熱材の中でも特に人気のある素材です。売れ残った新聞古紙を原料として作られたこの素材は、住宅だけではなく地球にも優しい素材となっています。スーパージェットファイバーは、隙間のない素材として知られており、断熱性・遮音性に優れているため、高い断熱性能や空気漏れや音漏れに強い素材です。
スーパージェットファイバーのメリット
スーパージェットファイバーの優れている点は、以下の通りです。
断熱性
スーパージェットファイバーは、最新技術により、隙間がないつくりとなっています。断熱材にとって隙間はとても重要な要素で、天井の隙間が5%ある場合、50%もの効果が下がってしまいます。その点、隙間のないスーパージェットファイバーは、高い断熱性を発揮することができるため、純粋な断熱材としても優秀な素材です。
難燃性
スーパージェットファイバーは、難燃処理を施されているため、燃えづらい素材となっています。火に当たった場合でも、燃えずに表面が炭化していくだけとなっています。万が一、火事が発生した場合でも、燃え広がる時間を遅らせる上、天然素材ならではの有毒ガスを発生させないというメリットがあります。
吸放湿性
スーパージェットファイバーは、もともとの素材の特性上、吸湿性と放湿性にも優れています。木質繊維は温湿度の低い方に湿度を移動させるため、結露の防止にも効果が期待できます。そのため、カビの発生を防ぐことができるのも大きいメリットの一つです。
防音・吸音性
スーパージェットファイバーは、防音・吸音性能も高い素材です。隙間が無いように作られているため、熱と同様に音も防いでくれるという仕組みです。外の騒音が聞こえにくくなるのはもちろん、家族の生活音を外に漏れづらくさせることができるため、プライバシーの面でも安心です。
地球環境に優しい
スーパージェットファイバーの断熱材は、新聞古紙を利用したリサイクル材料で作られています。燃やして廃棄するだけの古紙を利用しているため、使うだけで、エコな素材と言えます。
スーパージェットファイバーのデメリット
スーパージェットファイバーはメリットの多い素材ですが、同時にデメリットも存在します。それぞれ、詳しく解説していきましょう。
費用が高い
スーパージェットファイバーは、他の素材に比べると、施工費用が高くなってしまいます。特徴の一つでもある、隙間のない高密度な断熱材を実現するために、他の素材よりも量が必要となるためです。別の主流な断熱材であるグラスウールと比較すると、およそ3倍以上の量が必要となります。そのため、比較的高コストとなってしまいます。
また、施工時の手間もコストに関係してきます。スーパージェットファイバーは、他の素材と違い、マット状になっていません。そのため、シートで区切った後で、ホースを利用し断熱材を吹き込むという作業が必要になります。以上が他の断熱材よりも価格が高くなってしまう理由です。
壁の中で沈んでいく
スーパージェットファイバーのもう一つの欠点が、時間が経つにつれ壁の中で沈んでいくという点です。他の素材に比べて3倍以上の量が必要になるこの断熱材は、量とともに重くなります。そのため、時間が経つにつれ、自重で下がってしまいます。沈下が起こると、上部に隙間ができてしまい、断熱性や防音性が下がってしまいます。
しかし、この問題は、施工業者の腕によって解決することが可能です。自重に耐えられる程度の密度で断熱材を吹き込むことで沈下を防ぐことができます。信頼できる施工業者を見つけることが大切です。
まとめ
スーパージェットファイバーは地球にも住宅にも優しい断熱材です。さまざまなメリットがあり、昨今人気の断熱材となっています。ただし、費用面での心配や信頼できる業者選定が必要となるという点には注意が必要です。注意点も踏まえたうえで、ぜひとも導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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